silky6の日記

こんにちは。このブログは、silky6が日々の生活で気になったことを気ままに書き連ねています。

データリテラシー

Big DataとAIの活字がメディアに登場しない日は1日もない。特にデータは、亡くなった野村監督が採用したID野球により、その重要性が世間でも注目を浴びたのは記憶に新しい。相手投手の投球パターンをデータに基づき分析して配給に山を張る。このアドバイスのお陰で山崎選手がベテランの域に達してからホームラン王になったことを見ても、データ分析の有効性がよくわかる。

インターネットの普及と通信インフラの進化は、データ収集能力を規模と速度の面で飛躍的に高めてくれた。そこにAIが加わり、Amazonのレコメンエンジンに代表されるようなデータを駆使したビジネスモデルの台頭に繋がった。その勢いはとどまることを知らず、時として個人情報保護の観点で軋轢を生むことも予想されるが、経済成長と倫理観の合間の程よい地点で折り合いをつけていくのだろう。

そんな中、週末という事で、ラジオを聞いていると、データリテラシーというタイトルの本を書かれた自治省のお役人さんがゲストで登場した。彼によれば、世間に出回るランキング情報の殆どはデータ収集の方法に問題があり、抽象化が極めて困難なものばかりとのことだった。確かに、住みたい街ランキングなんて、一体誰に聞いたのか、そして実際その街に住んだことのがない人が回答している場合が殆どだろうから、とてもではないが、調査結果を持って信ぴょう性のある情報とは言い難いとのこと。言われてみればその通りと納得。ここで気になるのが、なぜ自分含めた一般人はこうもランキングが好きなのかと思ったところ、彼曰く、日本人は昔から他人の評価を気にする国民性があったからそれが影響しているのではという仮説を展開されていた。確かに、大相撲の番付表は江戸時代から存在しているわけで、確かに国民性なのだろう。

昨日届いた日本企業の勝算という本を読みながら、ここでも自分のデータリテラシーの無さを痛感した。世間でよく言われる日本人の生産性の低さ。このニュースを見ると、大企業も含めて日本は諸外国に比べて生産性が低いのかと思っていた。しかし、著者によれば、生産性が低いのは規模のメリットを活かせない中小企業に顕著であり、その中小企業が全体の97%を占めるため、日本全体の生産性が低いことになっているとのこと。そんなことこれっぽっちも考えたことの無かった自分にまたまた反省。

今後は、もっとデータについて問題意識を持って臨もう。せめて平均値と中央値の違いや、単位当たりで考えるとか。そうすれば、変なメディア誘導に引っかからなくて済むはずだ。