思い出せない

毎週土曜日朝の楽しみは、部屋掃除の後に聴く小山薫堂さんと柳井真希さんがパーソナリティーを務めるFuturescape.今日のチェックアンドマークは『思い出せない』。GG（55歳）目前の自分にとっては身につまされるテーマである。リスナーの皆さんは物忘れとどんな格闘を繰り広げているのか興味津々。

テーマに基づき、10時台のゲストは脳神経科のお医者さんだった。例によって『脳は何もしない状態でさえエネルギーを使っているので、なんとかそれ以上の負荷をさけたいと思っている、所謂怠け者』理論を展開され、それ自体は予想通りの話。スティーブジョブスが決断にかけるエネルギーを節約するために、いつも同じような服を着ていたことなど、引き合いに出される話もすでに知っていた話。

そんな中、改めて重要性を認識したのが、”前向きに考える”ことの大切さ。物忘れ一つとっても、否定的にとらえるのではなく、忘れること自体素晴らしい能力であると考えること。確かに、自分が経験したことすべて覚えていたらノイローゼになってしまうに違いない。忘れられるから生きていけるという面は確かにある。そして、覚えていることというのは自分の感情が揺さぶられたものである証拠。逆に思い出せないような情報は、感情が動かなかったのだから、それだけ興味が湧かなかった証拠であり、それでも覚えたいなら、どうやったら感情が揺さぶられるくらい興味を持てるのかを考えることが得策なのだろう。

そして、先生が言っていた、Negative but Aggressiveという生き方の大切さにも共感した。人間だから失敗しないようにNegativeに考えることはとても大切。特に集団のてっぺんに立つリーダーにとっては必要な素養かと思う。その上で、Aggressiveに生きる大切さ。つまりNegative要素にも目を向けつつ大胆に行動することが大切ということである。確かに、行動しなければ何も生まれないのが世の常。思い出せないということは、記憶力の伸びしろがある証。これからも行動して学んで感動して記憶していこう。