家族との時間

健康上の都合で離れて暮らす妻と会えるのは1年に数回程度。その代わりと言ってはなんだけど、妻の家族や親戚にはとても親しくさせていただいており、今日も義母と年末の買い出しに出かけ、夜は義母と義弟の住む家で焼き肉をご馳走になった。妻抜きで妻の家族と遊びに出かけることは私にとっては普通のこと、いやいや、楽しみの一つなのだが、この話を知り合いにすると、マジですか？てな感じでやんわり引かれることが多い。
確かに私の周りでこんなことしている奴はいないし、珍しいケースかなとは思う。５０歳過ぎても結婚経験のない自分は、このまま独身で生涯を終えるのかなと思い始めていたところで、縁あって結婚することになった。妻とは離れ離れなので、物理的には独身生活が続いているけど、結婚のおかげで、肉親以外の家族が初めてできた。
血縁関係のない家族というのは、適度に距離感を保ちながらも身の回りの出来事や、それに対する自分の感情を共有できる存在であり、その存在に私はとても感謝している。彼らのおかげ、？よく考えたら男性は一人だけだから、正しくは、彼女らのおかげで、私は社会性を維持し、会社では味わえない人間関係を楽しまさせていただいているわけで、心からありがたいと思っている。
夕食を済ませ帰ろうとしたら、義母からたくさんのお土産を渡された。私が明日実家に帰ることを知っていた彼女は、私の家族のために美味しい食べ物をお土産として用意していたくれたのだった。義母はいつも私の家族、特に父親にとても気を利かせてくれ、彼が気に入りそうなものを用意してくれる。明日は、新しい家族からいただいたお土産を持って、私を生まれ育ててくれた家族のもとに帰る。家族から家族へ。他愛もない話だが、今迄には感じなかった幸福を満喫できることに心から感謝している。