silky6の日記

こんにちは。このブログは、silky6が日々の生活で気になったことを気ままに書き連ねています。

南米諸国が大先輩とは知らなかった

貸し出し中で中々借りることが出来なかった、ナオミ・クライン著ショックドクトリン。YouTubeの討論番組等で引用されることが多いので、一度読んでみたいと思っていた。購入するにはちょっと高いし、おまけにかなり分厚い(しかも上下巻)ので、積読になったらショック大きそうなので購入に躊躇してしまっていた。

こういう時こそ近くの図書館に頼ろうと思い図書館の在庫を調べてみたのだが、何故か上巻のみ貸し出し中。それがやっと先週上巻が戻ってきたことに気づき、早速借りてみた。ショックドクトリンというのは、自然災害直後の動乱に乗じて、災害復興を錦の御旗に掲げ、公的サービスを民営化する等所謂レントシーカーが跋扈するという、そういう事例を紹介するような内容の本だと思っていた。

まだ上巻の半分も読んでいないが、そもそもその歴史が南米チリのピノチェト軍事政権のもと、社会実験として採用されていたという事実に驚いた。そして、その実験の理論的拠り所が、ミルトンフリードマン率いるシカゴ大学新自由主義者でなり、軍事政権を裏から支えたのがCIAだったという事も知らなかった。CIAが支えたというのは控えめな言い方であり、実際はCIAが扇動したというべきだろう。

この悪のトライアングル(軍事政権、新自由主義者、CIA)が南米社会を地獄絵図へと化していたのが1970年代なのだから、子供心に興奮してTVにかじりついて観ていたアルゼンチンのサッカーワールドカップが、民衆を虐殺していた軍事政権の下で開催されていたとは知らなかった。

新自由主義に社会を蹂躙されるという点では南米が日本の先輩だとは知らなかった。やはり勉強は大切だと痛感した。