silky6の日記

こんにちは。このブログは、silky6が日々の生活で気になったことを気ままに書き連ねています。

シンクロニシティ

ここ数カ月ドライブ中に気に入って聴いていているのが、イギリスが生んだビッグバンドポリスのシンクロニシティ。アルバムタイトルにもなっているシンクロニシティは、高速を飛ばすのにおあつらえ向きのビートを奏でてくれ、見つめていたいは、当時高校生だったころの自分を思い出せてくれる。受験勉強一色で楽しい思い出なんて何もなかったはずだけど、どうしたわけかこの曲を聞くと、高校時代もそんなに悪くなかったように思えてくるから不思議だ。

年末実家に戻った際に、昔自分が置いてあった荷物があるから中身を確認するよう父親に言われた。早速見てみるとアメリカ留学時代に使った教科書だった。15冊位あったが、その中にビートたけしが書いた顔面麻痺が混じっていた。当時バイク事故を起こして一命を取り留めたたけしさんが入院中のことを記したエッセイだ。細かいことは忘れたけど、その中でたけしさんが手塚治虫ブッダを入院中に読んだことについて触れていることが何故か印象に残っていた。宗教を漫画で伝えるのは限界があるとかなんとか言っていたような記憶があったので、確認してみたら、やはりそのような言及がされていた。我ながら何故そんなことを覚えているのかよく分からない。

そんな中、先週図書館に本を返却しに行った際に何気に立ち寄った漫画コーナーで目に飛び込んできたのが手塚治虫ブッダだった。たけしさんの本のことはすっかり忘れていたが、手塚治虫の漫画は1年前に火の鳥で改めて度肝を抜かれた思い出があり、迷わず2週間借りることにした。仕事の合間を縫って読んでいたのだが、今日読んだ部分に、『人間なんてみんな不幸。それでも生きなきゃいけない。自分が気づかないだけで、自然界において人間はみなつながっていて、その中で何かしら意味があって生きているのだから』という言葉があった。

新型コロナという生物兵器の蔓延、アメリカの超大国としての役割の終焉など、世界が全体主義へと強硬にシフトされていくような気がする今日この頃。これから人間らしく生きて行くことさえままならないかもしれないと思うたびに欝々とした気分に苛まれがちな時に、漫画とは言え、お釈迦様の有難い言葉に救われた気がした。こう考えると、ポリスの曲ではないが、この言葉に出会うために父親が荷物整理を命じたのではなんて思うと、これぞまさにシンクロニシティ。とにもかくにも心が軽くなった。ありがたい。